ファーストクラス一位の及川了さんのありがたいお言葉
8月20日公式練習日の朝に尾神に集まったのは、日大、筑波大などNASAの各サークル、明治大keycrew、弘前大freewave、山形大YUPC、大阪大PECと学連主催の大会初参加となる明治学院大color fierd のメンバー達。受付で渡された選手名簿の1stクラスはほとんどがDHV2以上で、ハイレベルな戦いになりそうに感じた。練習日は雨こそ降らなかったが、午前中はウエイティングになった。その間はパイロンを見て回ったり、T・O、L・Dを見学したり、食事に行ったりと、各大学ごとに行動した。午後から風が落ち、飛べるということで各自フリーフライト。僕も2本飛んだが1本目はポコポコしたサーマルが混じるリッジコンディションで、上限で乗っているせいか腕のせいかは知らないが、みんながステイするなか真っ先にL・Dに振ってしまい少し悔しい思いをした。その後フライトは終了となり各サークルごとに温泉で汗を流し、食事をとってこの日は終わりとなった。
 8月21日、競技初日。朝は曇りだったが、好転するという予報がでているので、T・Oに上がりウエイティング。始めのうちはT・Oに雨が降ったりもしたが、徐々に雲底が上がり高層の雲もすくなくなって、ソアリングできるコンディションになってきた。ウインドダミーの上がりを見て発表されたタスクはT・O、山頂を取った後沖のL・Dを取って山に戻り、T・Oと山頂を2往復した後、今度は沖の牛舎を取ってランディングに向かうという10.3kmのスピードラン。12時にゲートオープンしたが始めは少々リッジが弱く、最初に出た数名はランディングしてリフライトしていた。僕は12時30分頃出たのだがなかなかあげられず、みんながスタートをきる中一人だけサーマルにしがみついて我慢のステイだった。
1時頃ようやく+200ぐらいまであがるようになったので、みんなより遅いスタート。セカンドパイロンの山頂を取りに行くが、リッジメインなので高度を下げすぎて吹き抜けにはまらないように気をつけて飛ぶ。案の定1機山の裏に飛ばされていて、この頃から雲が増えだしサーマルが弱くなった代わりに風が強くなっていた。山頂を取った後リッジを利用して高度をなるべく維持しながらこのタスクの鬼門、L・Dを目指す。L・Dは山よりかなり沖にあるので取った後どこかであげなおす必要があるのだが、先行する機体はL・Dに近い前山を使って上げ直しているようだったので、僕もそこに取りつくことを決め、アクセルを踏み込んだ。L・Dを取ったとき高度はすでにT・Oレベルだったので急いで前山について上げ直したがこの頃はリッジ風が強い時間帯だったらしく以外にすんなり上げ直せた。この頃セカンドクラスが出始めたが風が強くてホバリングする選手もでたらしい。リッジ風が強いので下がる心配がないと思った僕は、アクセルを多用して速攻でT・Oと山頂を2往復してパイロンを取り、沖の牛舎も取ってL・Dにアクセル全開でファイナルグライド。パイロンレースはこの瞬間が一番楽しい。余裕すぎる高度でL・Dをとってフィニッシュ。もう少しアクセル踏んでもよかったのになーと思いつつランディングした。スピードレースのパイロンレースでゴールしたのは初めてだったので、すごくうれしかった。他人の飛びをきにせず、自分の飛びに徹することができたのがゴールできた最大のポイントだと思う。この日の結果は、何人かの選手がカメラトラブルや現像ミス、セクターアウトをしたこともあって、幸運にもい1位だったが天気予報は次の日が競技成立しそうな予報をだしていたので、明日は油断せずに飛ぼうと心に誓った。この日は午後6時から、学生大会では競技より重要かもしれない(?)レセプションが行われ学生同士の交流が大いに行われた。地元吉川町の方々は競技はもちろんこのレセプションにも心の限り協力してくれて、頭が下がるおもいだった。この場を借りてお礼申し上げたい。
 8月22日、競技2日目。大会最終日は前日の晩に降った雨の影響で予報に反して曇りとなり朝から雲底はT・Oレベル。低すぎる雲底に1stクラスはタスクがくめずウエイティング。2ndクラスは吸い上げ混じりのリッジコンディションの中でディレーションをするが上がり下がりの激しい雲底にゲートはオープンとクローズの繰り返し。11時頃からは雲底はさらに下がってT・Oはガスの中にはいってしまう。13時30頃ガスが上がったので2ndクラスは競技再開されたが1stクラスは低い雲底を考慮した10.4kmのタスクが組まれた。14時ゲートオープン15時ゲートクローズとなり1stクラスの競技が行われたが渋すぎるコンディションに一人もミニマムを達成できずこの日の競技は不成立となった。ゲートクローズ後はフリーフライトとなり、最後のフライトをそれぞれが楽しんでいたようだった。17時から表彰式が行われ、各クラスの1位から3位までの表彰が行なわれ、最後に全員で写真を撮って解散となった。
 今回は僕が幸運にも優勝できたが、ほかの人のカメラトラブルなどがなければ結果はまた違うものになっていた。特に筑波大の木下選手などはほかの選手が40分50分代でゴールするなか一人だけ20分代でゴールしていたらしいので、学選では本命となるかもしれない。いずれにせよ次に行なわれる学選でも、普段の自分の飛びが出せるようがんばっていきたい。